こんにちは。CA-P(キャップ)(@canadaportal)です。
カナダの見どころといったら、なんといっても大自然です。広大な国土には、地球規模の見どころ満載の観光地が数多く存在します。そして、多くの人の頭に思い浮かぶのは、ナイアガラの滝ではないでしょうか。
今回は、カナダの名観光地であるナイアガラの滝について、ご紹介いたします。
世界で有名な滝
おそらく、日本人の目線で選出されているであろう世界三大瀑布(せかいさんだいばくふ)のひとつがアメリカとカナダの国境にあるナイアガラの滝です。
あと2つの滝とは、アルゼンチンとブラジルの国境にあるイグアスの滝、ジンバブエとザンビアの国境にあるヴィクトリアの滝です。偶然なのか意図的なのか、いずれも国境にある滝が選ばれています。
しかし、実は、この3つの滝の中で、ナイアガラの滝だけは、世界遺産ではありません。もし、今後、世界遺産に選出をされたら、富士山のように、発表直後は、どっと観光客が押し寄せるでしょう。
観るなら今のうちか、または、ほとぼりが冷める頃になるかもしれません。
ナイアガラの滝
イグアスの滝
ヴィクトリアの滝
アメリカ側 vs カナダ側
ナイアガラの滝を観るのに、アメリカ側とカナダ側のどちらから観るのがいいのでしょうか。おそらくアメリカ国民はアメリカ側から観る方がいいと答えるでしょうし、カナダ国民はカナダ側から観る方がいいと答えるでしょう。
ずるい言い方をするのであれば、両側から観てみるのが、きっと正解なのでしょう。ちなみに、滝の全体を見渡せるのは、カナダ側です。
アクセスし易い
地図をご覧になれば、お気づきになると思いますが、ナイアガラの滝は、トロント・ピアソン国際空港から約140kmのアメリカとの国境にあり、公共交通機関の利用で4~5時間くらいの場所にあります。自分で観光に行く方法以外にも、トロントからの日帰りツアーがあります。
カナダのド田舎にあるわけではないので、比較的、安定して観光客を呼ぶことができる場所にあるのが最大の強みです。
ナイアガラの滝の特徴について
ナイアガラの滝の特徴について、ご紹介いたします。
滝は1つではありません
ナイアガラの滝とは、カナダ滝(落差56m、幅675m)と国境の向こう側にあるアメリカ滝(落差58m、幅330m)の2つの滝をメインに、アメリカ滝の支流であるブライダルベール滝(落差55m、幅15m)を含めた3つの滝の総称です。
ナイアガラの滝は、五大湖に含まれるエリー湖からオンタリオ湖へと流れるナイアガラ川の中間地点にあります。さらに、カナダとアメリカの国境となるゴート島とアメリカ滝とブライダルベール滝の間にあるルナ島とで形成されています。現地では、この周辺エリアを含めてNiagara Falls(ナイアガラ・フォールズ)と呼んでいます。
人為的に制御しています
ちょっとだけ夢が壊れてしまうかもしれませんが、ナイアガラの滝は、現在100%自然の状態のままではありません。滝の水量を人為的に制御しています。その水量は、春から初夏の観光シーズンでおよそ5,720 m³/secとなります。
夏期には2,832 m³/secとなり、90%はカナダ滝に流れ込みます。また、水量の一部は、水力発電のために利用されています。カナダ滝の上流に、可動堰が設置されており、夜間や冬季には、水量が抑えられています。
滝が消滅する?
この一帯は、約4億4,370万年前から約4億1,600万年前の岩石が分布し、滝の最上部は、主に石灰岩で、その下の頁岩より固く削られずに残りやすくなっていました。さらにその下には、約4億8,830万年前から約4億4,370万年の前頁岩と砂岩がありました。
1950年代までは、浸食により滝が年間1mずつ上流へ移動しており、そのまま浸食が続けばエリー湖に埋没してしまうおそれがありました。そのため、カナダ滝の落下水量を馬蹄形全体に均等化する工事が1960年代にかけて行われました。その結果、現在は、浸食のスピードは年間3cm程度にまで抑えられています。
しかし、それでも、滝は2万5,000年後には消滅するといわれています。実は、人為的な可動堰は、観光のため水量調整、発電所への取水以外に、浸食を防ぐ大切な役割があるのです。
No.1&2 ナイアガラの滝を体感する
ナイアガラの滝を肌で感じるアトラクションについて、ご紹介いたします。
No.1 – Hornblower Niagara(ホーンブロワ―・ナイアガラ)
ナイアガラの滝で最も人気の高いアトラクションが、遊覧船のHornblower Niagara(ホーンブロワー・ナイアガラ)です。
遊覧船は、ナイアガラ川の流れが緩やかになる場所から出発して、アメリカ滝、ブライダルベール滝の横を抜けて、カナダ滝の水煙が巻き上がる滝壺へ近づき、滝壺の手前で、しばらくの間、停留します。
Hornblower Niagaraには、700席があり、360°の解放型デッキ、さらに水に濡れたくない乗客用の区画も備えています。また、8ヵ国の言語の音声ガイドには、日本語も含まれています。
遊覧船は、カナダ側とアメリカ側のどちらからでも出航していて、それぞれの出発地点と同じ場所に戻ります。カナダ側から来た乗客には、赤いポンチョが配られられます。
2014年5月15日から運航を開始したHornblower Niagaraは、2013年まで運行してきたこれまでのMaid of the Mist(霧の乙女号)よりも大きな船となり、そのクオリティが上がりました。
なお、Maid of the Mistは、アメリカ側では、今でも運航を続けています。アメリカ側から来た乗客には、青いポンチョが配られられます。
No.2 – Journey Behind the Falls(ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズ)
シンプルに、滝を楽しむことができるアトラクションもおすすめです。それは、滝を真横と裏側から観るJourney Behind the Falls(ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズ)です。
ここでは、黄色いポンチョを着ることになります。滝の真横にあるテーブルロックから専用のエレベーターで地下40~50mくらい降りていき、滝の裏側にある通路を歩いていきます。
薄暗いトンネルの中の壁には、多くのパネルが飾ってあり、ナイアガラの滝の歴史や歴史的な写真を閲覧することができます。また、ナイアガラの滝を訪れた世界の著名人のパネルを観ることもできます。
このトンネルを抜けた後、滝の真横にあるバルコニーへ出ることができます。ここから、大きな白い緩やかな弧を描いた豪快な滝を真横から観ることができます。
滝を真横から観たら、一旦、トンネル内に戻ります。次は、滝を裏側から観ることができます。このトンネルは1889年に完成しましたが、滝の浸食によりU字が深くなったため、開通当初よりも18m延長されています。
滝の裏側に通じるトンネルは2つあり、カナダ滝の真正面右側から約200m(全体の約1/3)となっています。
No.3,4,&5 滝を上から眺める
ずぶ濡れにならなくてもナイアガラの滝を満喫する方法があります。滝を上から観る方法をご紹介いたします。
No.3 – Skylon Tower(スカイロンタワー)
カナダにあるSkylon Towerは、Hornblower Niagaraから南に1km弱離れているため、訪れない観光客もいるのですが、Skylon Towerからは、3つの滝を見下ろすことができるので、観光スポットから外すのはもったいないです。観光ガイドで良く目にするアングルの風景を観ることができます。
ここからの眺めが絶品ですが、タワー自体には観るべきものありません。頂上展望台へは有料チケットを購入するか、このタワーの中間地点にある回転展望台のRevolving Dining Room(レストラン)で食事をすれば、頂上展望台へ上ることができます。
Revolving Dining Roomのランチ・タイムは、よく満席になるので、事前に予約しておく方がよいでしょう。
また、トイレですが、1Fのゲームセンター脇にあります。レストランにもありますが、よく混雑しています。食事をしないのであれば、1Fのトイレに寄ってからエレベーターに乗るとよいでしょう。
No.4 – Niagara Helicopters(ナイアガラ・ヘリコプターズ)
リッチな気分で、ナイアガラの滝を観るのであれば、ヘリコプターで滝を見下ろすツアーはいかがでしょうか。Niagara Helicopters(ナイアガラ・ヘリコプターズ)では、空のツアーを9:00AMから夕方にかけて、頻繁に出発しています。
24時間前に、現地のオペレーターに電話で問い合わせる必要があります。(連絡先は予約後に提供されます。)
また、天候が悪いときは、運航中止となりますので、あらかじめご了承ください。Niagara Helicoptersは、ナイアガラの滝から3km程北にあるため交通機関を利用して、移動する必要があります。
No.5 – Niagara SkyWheel(ナイアガラ スカイホイール)
ヘリコプターは、ちょっとお値段が高すぎますが、もっと気軽に、しかも楽しく滝を観る方法があります。それは、遊園地でもお馴染の観覧車から滝を観ることです。
観覧車の中であれば、家族、友人、恋人同士で、しばらくの間、同じ空間を共有しながら、滝を満喫することができます。
まとめ
ナイアガラの滝を思いっきり楽しみましょう。
水しぶき!サマーシーズン向けのアトラクションですね。
【本記事のチェック・ポイント】
- 遊覧船は、カナダ側でもアメリカ側でも利用できます。
- 滝は、横からも裏かも近づくことができます。
- 濡れたくなければ、上から観ることもできます。
レストランやヘリコプターを利用するときは予約をしておきましょう。
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