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カナダの小学校(6~11歳)の実態を知りたい?レベル?運動会?

学校

 

こんにちは。CA-P(キャップ)@canadaportal)です。

 

学校絡みの記事では、カナダの University、College などのいわゆる大人またはハイティーエイジャー向けの情報を中心にお伝えしてきました。

 

今回はちょっと目線を変えて、カナダの小学校についてお伝えしたいと思います。

 

日本とカナダを比較してみると、日本の良いところ、カナダの良いところが見えてきます。

 

でも実際に通っている小学生の立場で考えるのと大人の立場で考えるのとでは、答えがちょっと変わるかも・・・

 

小学校

 

小学校のことを州によって、ElementaryとかPrimaryとか呼び方が少し異なります。
下の方までスクロールして、一覧表を参照としてください。

 

学校年度

 

 

こちらは一般的な日本の学校年度です。

  • 登校日:4月第2週目に始まり翌年3月下旬に終わる1年間
  • 夏休み:7月下旬から8月末または最終週までの約40日間
  • 冬休み:12月年末と翌年1月の計2週間
  • 春休み:3月最終週と4月第1週目の計2週間

 

そして、こちらが一般的なカナダの学校年度です。

  • スクールデイズ:9月1日に始まり翌年6月下旬に終わる10ヵ月間
  • サマーブレイク:7月と8月の2ヵ月間
  • ウインターブレイク:12月年末と翌年1月の計2週間
  • スプリングブレイク:3月か4月か5月頃に1週間

 

日課・時間割

 

州や学校によって多少、異なる場合もありますが通常はこちらの通りです。

  • 登校日:月~金曜日までの5日/週
  • 登校から下校まで:9:00AM前後~3:00PM前後
  • 日本のように学年によって下校時間が変わることはなく、皆同じ時間です。
  • 日本のように時間割をきっちり決めている学校もあれば、1日に2科目くらいのザックリな学校もあります。
  • たとえ公立であっても学区によって時間割が異なります。日本のように文部科学省に則って全国共通というイメージではありません。

 

 

制服、文房具など

 

制服、カバン

 

日本の公立の小学校の場合には、私服で登校する学校が多く、学校指定の制服を定めていることは少ないと思います。でも体育着や室内用の靴など一部のものには学校指定があるケースが多いようです。

 

カナダの公立の小学校の場合、大方の方が予想していると思いますが、制服、靴などの学校指定はありません。もちろんランドセルもありませんし、算数セットもありません。ランドセルはありませんが、両手が空くためバックパックを背負う子供が多いです。バックパックは、特別なものではなく、どこでも購入できる一般的なものです。

 

服装は自由ですし、髪型も自由です。髪を赤く染めようが緑色に染めようがピアスをしていようが、まったく問題ありません。まだ、タトゥーをしている子供に会ったことはありませんが、思想や宗教を認め合う国家なので問題はありません。

 

でも、高学年の女の子だとマニュキュアやお化粧をしている子は見かけます。小学校高学年なら自己主張の現れだと思いますが、低学年の場合には、自己主張より親の趣味で子供にさせてるイメージが強いです。

 

 

筆記用具・教材

 

筆記用具をペンケースからしっかり揃える子供は少ないです。

 

鉛筆じゃなくてボールペンを愛用する子供もいます。鉛筆のように直ぐ消せる安心感(?)は、ボールペンにはありません。間違えたら、黒く塗りつぶさなくてはなりませんので、書くときに真剣になるのかもしれません。

 

一応、修正液や修正テープも売っていますが、大人でも使う人が少ないです。使うという感覚自体があまりありません。文化の違いなのかもしれません。

 

そして、学校側でも先生は鉛筆だろうがボールペンだろうが、別に何でも構わないというスタンスです。

 

文房具店やショッピングセンターの文房具コーナーでもペンケースの種類は少ないです。カナダの子供にお気に入りのペンケースを選ぶ楽しみはないのですが、そもそも日本の子供のように文房具を集める嗜好性はあまりないようです。日本独特の文化なのかもしれません。

 

また、教科書やノートは、基本的には学校に置きっぱなしです。基本的に宿題はありませんので、毎日持ち帰る必要はありません。

 

ちなみに日本でノートといわれているものは、カナダではジャーナルと呼んでいます。呼び方が異なるだけで、まったく同じものを差します。

 

保護者が毎日送り迎えをする

 

カナダでは子供を一人にしてはいけないという規則があります。

 

学校の登校も下校も保護者が子供に付き添うのです。仕事の都合上、両親が送り迎えができない場合には、ナニー(通いや住み込みのシッター)に頼んだりしなければなりません。

 

特に、ニューブランズウィック州とマニトバ州では、州法で12歳以下の子供を独りぼっちにさせておくことを禁止しています。

 

小さな子供が独りぼっちでいるのを見掛けたら、警察に通報されることもよくあることです。通報されたら罰則が科されます。

 

 

教室内の様子

 

言語

 

カナダは移民大国なので、いろいろな国から来た子供が大勢います。また語学の授業も豊富で、小学生のときからフランス語やスペイン語を学ぶ機会があります。また語学の授業ですが、日本のような授業スタイルではなく、もっと会話を楽しむことに比重が高くなっています。

 

英語が第二言語である子供も多いため、小学生のときから既にバイリンガルやトリリンガルであることも珍しくありません。

 

なお、英語が得意でない子供のためにESL(English as Second Language)の補習も充実しています。ESLとは生活や授業に必要な英語の補修授業という位置づけです。

 

カナダの公用語は英語とフランス語であるため、学校内でメインで使われる言語がフランス語であるフレンチ・スクールもたくさんあります。

 

途中で、通常のイングリッシュ・スクールからフレンチ・スクールへの転入も、フレンチ・スクールからイングリッシュ・スクールへの転入も可能です。

 

転入には、基本的に次の3つの時期があります。

  • KindergartenからGrade-1への進級時(日本でいうと幼稚園から小学校入学時)
  • Grade-3からGrade-4への進級時(日本でいうと3年生から4年生の進級時)
  • Grade-6からGrade-7への進級時(日本でいうと小学校から中学校への入学時)

 

机と椅子

 

日本では、一人一人専用の机と椅子があるのが通常です。先生は教壇の前にいるのが普通のスタイルです。

 

 

カナダでは、四角テーブル、六角テーブル、丸テーブルなどに4~6人くらいが座って、生徒同士が顔を向き合いながら授業を行うスタイルが多いです。先生は教室内を絶えず歩き回って様子をみたり助言をしたりします。

 

 

複式学級

 

日本の場合、田舎の分校では生徒の人数が少ないため、異なった学年の子供が同じ教室で学ぶ複式学級となることがあります。

 

カナダでは、田舎でなくても複式学級を採用している学校が結構あります。上級生が下級生に勉強を教えたり、社会への適応性を早い時期から育む目的で行っています。

 

プレゼンテーション

 

プレゼンをする機会が多いです。

 

一人で行うプレゼンもあれば、グループで行うプレゼンもあります。また、プレゼンのテーマもなかなか興味深いです。

 

低学年では「お友達みんなと仲よくなるためには?」みたいに年相応なテーマが多いですが、高学年ともなれば「第二次世界大戦でナチドイツによるホロコーストが起こった背景」「カナダ国内におけるアボリジナルとの関係、共存」など社会的な内容も増えてきます。

 

外国人のプレゼンの上手さ(日本人のプレゼンの下手さ)は、小学生の頃の教育スタイルによって決定されているような気がします。

 

プレゼン後

Any questions?

とプレゼンターが聞けば、質問は必ずあります。本当にただ「Any questions?」と聞くだけですが、大勢の子供が手を挙げます。ディスカッションをする能力は非常に高いと感じます。

 

多彩なゲスト

 

学校にゲストを迎える機会も多いです。

  • 養豚場から豚の内臓などを持ってきて、子供たちに解剖させたり
  • 警察官が大人になって犯罪を犯すと手錠を掛けるよといいながら本物を見せたり、触らせたり
  • NHLの選手が訪問してアイスホッケーの試合の様子を話したり怪我の跡を見せたり

とバラエティに富んだ体験学習も充実しています。カナダではボランティアという精神が根付いているので、比較的ゲストを呼ぶことができるのでしょう。

 

コンピュータ

 

最近は日本でもコンピュータを使った授業があるようなので、カナダに限ったことではないでしょうが、パソコンやタブレットなどを使った授業があります。

 

何かの学習サイトに登録するため、メールアカウントを作成して、目的のサイトに登録して利用するなんてこともやっています。高学年ともなれば、簡単なプログラミングも学んでいます。1クラスの人数は30人以下であることが多く、パソコンやタブレットは1グループに最低でも1台ずつ準備されています。

 

パワーポイントを使ってプレゼンにも利用をするので、ここだけが日本とカナダとの違いなのかもしれません。パソコンの授業といったら、プログラミングだけに特化しまいがちなのが、日本的な考え方かもしれません。

 

宿題

 

基本的にはありません。

 

毎日の宿題ばかりでなく、サマーブレイク中の宿題もありません。ヤッター!

「なつやすみのとも」?

なんだ、それ?

そうです。よくある小学生の課題学習(なつやすみのとも)はありません。

 

ただ、授業中に課題をやり切れなかった場合には、家に持ち帰って明日までに提出みたいなことはあります。

 

カナダでは個人を尊重する方針のため、強制するものは少ないです。その反面、自主的に勉強する子供としない子供で、学力の差が生まれやすいので日本人的な考え方だとちょっと心配になりますね。

 

学校行事

 

日本の小学校と比べると他にもこんな違いがあります。

 

始業式や終業式はありません。

  • 一同が、校庭や体育館に集まって行うことはありません。

 

運動会がありません。

  • 体育の授業はあります。

 

掃除は生徒が行うことはありません。

  • 掃除は、掃除を職業とする人が行うものという意識があります。

 

給食がありません。

  • お弁当を持って行きます。
  • お弁当も日本のように手が込んだものを持ってくる子供は少ないです。
  • リンゴだけ、バナナだけ、缶詰だけ、ポテトフライだけ、電子レンジでチンするインスタント食品だけなんてことも結構普通です。

 

スナック・タイムがあります。

  • ランチ・タイムと別にスナック・タイムがあります。
  • スナックを持って行くか持って行かないかは任意です。
  • 女の子は持って行く子が多くて、男の子は持って行く子が少ないみたいです。
  • スナックはクッキーでもチョコでもバナナでも何でもかまいません。

 

PTAとかの保護者の集まりは任意です。

  • PTA役員を無理やり押し付けることはありません。

 

先生の研修のため学校が休みになります

 

カナダには、教育関係者が教育方法の改善のため研修や講習を受ける日があります。P.D. Day(Professional Development Day)と呼ばれています。P.A. Day(Professional Activity Day)と呼ぶ州もあるようです。

 

その日は先生だけでなく、学校自体がお休みになります。

 

また、P.D. Day以外の講習も時々あって、先生は授業を休みます。その日は臨時の先生が教育機関から派遣されて、代わりに授業を行います。

 

移住を計画している方々への朗報

 

親御さんにカナダの市民権や永住権がなくても、就労ビザか学生ビザを持っていれば、子供は公立の小学校からシニアハイスクールまで(18歳になるまで)の義務教育を無料で受けることができます。

 

また、学生ビザであってもUniversityやCollegeに通うことが決まっていれば、本科への入学前の語学学校に通っている段階からでも、子供は公立の学校に無料で通えます。公立であれば、英語をメインの学校でもフランス語メインの学校でも同じです。

 

なお、授業料は無料ですが、イニシャル・コスト(年度初めに納める登録料のようなもの)、ランチタイムのランチプログラム(たとえばピザを注文してみんなで食べる)、アクティビティ参加費(動物園、博物館に行く)などは別途支払う必要があります。

 

ちなみに公立の小学校であっても、ビジターのビザしかなくて無料で通うことができない場合には、授業料は公立のUniversityやCollegeとほぼ同じです。$15,000/年くらいかかりますので、現実的ではありません。

($1=85円のレートで1,275,000円という高額です。)

 

実は親御さんの留学は、子供が無料で学校に通える裏技的なメリットがあるのです。親御さんがカナダの公立のUniversityやCollegeに通っていれば、子供は無料で公立の学校に通えるのです。その後、就労ビザに切り替えても子供の授業料は無料です。もちろん将来的に移民となっても当然、無料です。

 

つまり、親御さんがビジタービザでなければ子供にもメリットがあるということなのです。

 

Blossaさんから

粋なプレゼントです。

 

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まとめ

 

日本とカナダとの学校の違いを紹介いたしました。

 

基本的にのびのびとした教育方針です。

 

  • 日本のゆとり教育が近いイメージです。
  • 国民性が異なるので日本では上手くいった制度ではありませんでしたが、カナダような国では上手くいくのでしょう。

 

  • 個人を尊重する方針により個人の差が広がりやすいので、自主的な力を伸ばすチャンスです。
  • 日本では出る杭は打たれるかもしれませんが、突き抜けた杭は打たれません。
  • 周りが認める突き抜けた個性を伸ばすのには適しています。

 

 

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