こんにちは。CA-P(キャップ)(@canadaportal)です。
炊飯器やダウントランスの選定と購入において、「AC/DC」や「単相・三相」という製品の電気に関する仕様を確認をする必要があります。
それでは、仕様に記載されている「AC/DC」や「単相・三相」とは、いったいなんでしょうか。
機種の選定に役立つように、今回は電気の種類についてご紹介いたします。
AC/DC
AC/DCといえばRockファンの間では有名ですが、ACは「Alternating Current」の略で、日本語では「交流」といいます。
またDCは「Direct Current」の略で、日本語では「直流」といいます。
発電所から各家庭への電気の供給
日本では、発電所で作られて家庭に届けられる電気はAC100Vです。
しかし実際には、家庭で使用する電気製品の多くは、DC電源の仕様となっています。
つまり、コンセントから供給されるAC100Vの電源をわざわざDC電源に変換して使用しています
通常この変換機は、製品の中に内蔵されている場合と、AC電源ケーブルの途中に設けられている場合があります。
それでは、なぜ最初からDC電源で電気を供給しないのでしょうか。
電気は発電所で約5,000~20,000Vの電圧の電気が発電され、各家庭に100Vとして供給されるまで、いくつかの変電所を経て徐々に降圧されていきます。
徐々に降圧されて6,600Vとなった電気が、街中で見かける電柱の変圧器で、AC100VとAC200Vに変圧されて、引込線から各家庭へ供給されます。
なお、発電所~変電所などを経由する線を「送電線」といいます。
また、変電所(変圧器)から各家庭へ電気を配る線を「配電線」といいます。
DC(直流)の特徴
たとえば、TVのリモコンには、単三型や単四型1.5Vの乾電池がよく使われます。
また、火災報知器やラジコンの送信機には、よく9Vの角型乾電池が使われ、ラジコンの受信機(ラジコン本体)には、ニッケル水素の7.2V〜13.2Vの充電式電池が使われます。
このように、乾電池だけをとっても用途に応じて、様々な種類の電池が存在します。
これらの電池には、DC(直流)で電極の一方が「+(プラス)」もう一方が「-(マイナス)」となっています。
AC(交流)の特徴
各家庭のアウトレット(コンセント)に送られてきている電気はAC(交流)です。
日本で供給される電気は、1 秒間に50回または60回、プラスとマイナスが入れ替わります。
これを周波数といいHz(ヘルツ)という単位を使います。
1秒間に50回入れ替わると「50Hz」と表し、1秒間に60回入れ替わると「60Hz」と表しています。
静岡県の富士川(ふじかわ)と新潟県の糸魚川(いといがわ)を結ぶ線を境にして、東側では「50Hz」の電気を使っており、西側では「60Hz」の電気を使っています。
なぜ2つの周波数があるの?
日本で電気が使われるようになったのは、明治時代になってからのことでした。
その頃、日本では、発電機を外国から輸入する必要がありました。
そして、東京では50Hzのドイツ製の発電機を、大阪では60Hzのアメリカ製の発電機をそれぞれ輸入して発電を開始しました。
やがて、東京を中心に50Hzが広まり、大阪を中心60Hzが広まったことで2つの周波数の電気が、それぞれの地域で発電され、そのまま全国に広がりました。
単相と三相
ACには、「単相」と「三相」という2つの種類があります。
一般家庭のアウトレット(コンセント)から供給される電気は単相です。
これを「単相交流」と呼んでいます。
一方、工場に設置されている機械や設備の動力などの大きな力を必要とする場合には、三相の電気が供給されます。
これを「三相交流」と呼んでいます。
なお、日本の一般家庭では「単相AC100V・50Hzまたは60Hz」の電気が供給され、カナダの一般家庭では「単相AC110~120V・60Hz」の電気が供給されています。
日本の電化製品の多くは、50Hzと60Hzの兼用ですが、50Hz専用または60Hz専用のものもあります。
日本から電化製品を持っていって、カナダでも使用したい場合には、製品の仕様ラベルや取扱説明書で確認をしましょう。
特に、富士川、糸魚川より東の50Hzの電気を使っていた人は注意しましょう。
たとえば、50Hz専用の扇風機を60Hzの電気で使うと回転が速くなります。
まとめ
製品仕様を見て記載内容がわかれば、必要な製品のスペックの選定が楽になります。
確かに、仕様表とか見るのはウンザリするときがあります。
【本記事のチェック・ポイント】
日本の一般家庭用電気は、単相AC100V・50Hzまたは60Hzです。
カナダの一般家庭用電気は、単相AC110~120V・60Hzです。
特に注意する点は、電圧と周波数ですね。
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