こんにちは。CA-P(キャップ)(@canadaportal)です。
以前の記事で、カナダのクレジットカードについて、まとめました。
ザックリ復習は?からどうぞ。
?の記事でご紹介した「セキュア・カード」ですが、最近、簡単に作れるという神話が、崩れつつあります。今回は、揺れ動く話題の渦中にあるセキュア・カードについてご紹介いたします。
セキュア・カードとは
「セキュア・カード」とは、クレジットカードの利用限度額を、預金の範囲内までに設定してあるクレジットカードのことを差します。つまり、 預金を担保にしているクレジット・カードのことです。「 セキュアド・カード」とも呼ばれています。
具体的な説明
たとえば、銀行系のセキュア・カードの場合には、$500を担保にして、利用金額の上限が$500のクレジット・カードが発行されます。
この担保する金額ですが、銀行によって異なります。実は、ScotiaBankの場合には、+$100を担保する必要があります。つまり、上記の例の場合、$600を担保にして、利用金額の上限が$500のクレジット・カードが発行されるシステムです。
なお、担保に差し出した金額ですが、一定期間(約1年間)は、まったく引き下ろすことができません。セキュア・カードが銀行系でない場合には、一定期間後に、チェックシート(小切手)が郵送で送られてくることがあります。
特殊なカードなの?
消費者金融系のセキュア・カードの場合には、セキュア・カード専用のデザインがあって、ひと目でセキュア・カードとわかるものもあります。しかし、多くの場合、特に、銀行系のカードの場合には、専用のセキュア・カードというものはありません。
一般のクレジット・カードとまったく同じカードを利用します。つまり、見掛け上は、普通のクレジット・カードです。このカードが担保付帯であることは、本人と銀行関係者しかわかりません。堂々と使っても、ぜんぜん恥ずかしくないですよ。
クレジット・カードのおさらい
カナダのクレジット・カードについて、おさらいをします。日本のカードと考え方の違いを確認しましょう。
支払い方法
日本の一般的なクレジット・カードの支払い方法は、一定期間後(1~2ヶ月後)に、クレジットカード作成時に届け出た金融機関から、自動引き落としで行われます。
ところが、カナダのクレジット・カードの場合には、自主的にATM、オンラインなどで支払う必要があります。多くの場合、カードを使用したときから、21日以内に支払いをしないと金利がかかります。たとえ、銀行系のクレジット・カードを利用していても同じです。同一の銀行内での自動引き落としはありません。自主的に支払いをしなければなりません。
また、日本のクレジット・カードの場合、支払い時に、1回払い、2回払い、ボーナス払い、分割払い、リボ払いなど多様な支払い方法が選択できますが、カナダのクレジット・カードの場合には、リボ払い1択となります。
クレジット・ヒストリー
デビット・カードの場合には、そのカードを発行している銀行の口座から、即時に支払いがされます。ところが、クレジット・カードの場合には、後で、いちいち自分で支払いをする必要があるため、二度手間がかかるのです。ではなぜ、こんな面倒なクレジット・カードを使うのでしょうか。
カナダでは、クレジット・カードの利用と支払いの記録(履歴)をクレジットヒストリーと呼んでいます。また、そのクレジットヒストリーから算出される数値をクレジットスコアと呼んでいます。
クレジットスコア > カナダにおいて生活を左右する指標
クレジットカードを使うことが、「信用」の蓄積となっていきます。新たにクレジットカードを発行できるのか否か、ローン審査に通るか否か、そのローン審査に通ったとして、金利のパーセンテージの大小の影響、アパートの賃貸の可否、ときには、就職の採用の有無にも影響をもたらします。
日本では、考えにくいのですが、クレジットスコアが無ければ、いくら現金を持っていても信用してもらえないのです。
これが、カナダの常識なのです。デビット・カードでは、いくら買い物をしても、クレジット・ヒストリーは蓄積されないのです。
クレジット・カードの申し込み
クレジット・カードおよびセキュア・カードの申し込みについて、紹介いたします。
申込みに必要なもの
クレジット・カードを申し込むときには、下記のものが必要です。
- ID(パスポート、カナダの運転免許など)
- ビザ
- SINナンバー
- 預金のある銀行口座
- クレジット・ヒストリー(持参するものではなく、クレジット・カードの利用履歴です。)
よく聞く話
カナダで初めて、銀行口座を開くときは、IDと現住所が証明できる書類が必要です。
ネット情報やクチコミで、?のような話を聞くことがあります。
ところが、実際は、下記の条件が必要です。
- 既に銀行口座を開設し、残高があること
- 就職して60日分の給料明細があるか、または雇用主からのレターがあること
まとめ
セキュア・カードでもクレジット・ヒストリーが蓄積されます。
クレジット・ヒストリーの蓄積が目的なので限度額は低くてもOK!
【本記事のチェック・ポイント】
- セキュア・カードとは、クレジット・ヒストリーがない人用のクレジット・カードです。
- 担保した金額の範囲内のみ、カードの使用が可能です。
- クレジット・ヒストリーの蓄積で、次回は本当のクレジット・カードを作るための足掛かりとなります。
クレジット・カードの考え方が違うんですね。
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